百年先の誰かもきっ
と、「インクびん」
の愛おしさに
ほほえむ 第一回

Vol.22

カキモリが、1年以上の時間をかけて
じっくりつくってきた「新 たのしく書く道具」。

その中でコアとなる製品が、
インクであり、インクボトルでした。



わたしたちの原点となる
「カキモリの6か条(繋がり・定番・ロングライフ・AWGS⦅Air・Water・Green・Soil⦆・感性・直感」をベースにしたインクボトルを、
腰をすえてつくってみたい。


そんな、カキモリの想いを形にしてくださったのは、
家具デザイナーの小泉 誠さん。



カキモリから小泉さんへお伝えした希望は、
「100年後に発掘されたとして、
骨董品としてプレミアがつくようなびん……」
という漠然としたもの。

それを受け、小泉さんが
設定してくださったテーマは「古道具」。

この言葉が、インクボトルづくりを
ぐっと進める鍵になりました。

小泉さんが目指す「古道具」の3要素は、
カキモリとして共感することばかり。

・物理的に丈夫
・機能が十分
・情緒的


インクの容れ物という役割にとどまらず、
愛着を感じられるようなボトルであってほしいという
想いも一致しました。

次は、「古道具」になりえるボトルの素材選び。

金属や陶器なども候補でしたが、
リサイクル性の高さなど様々な点で秀でていたガラスに決定。

ここから、カキモリからの
細かなリクエストを反映していただき、
数種類のデザインを提案いただいたのです。

情緒的で、丈夫で、機能も十分な小泉さんのデザイン。

どれも魅力的でしたが、
スタッフの中で一番人気だったのは「丸」。

まさに今、みなさまにお届けしているものです。



手のひらで包み込めるサイズ感、
シンプルなのに、ふと見れば思わず微笑んでしまう。

まだ、提案書の中にいる二次元のボトルに、
わたしたちはすでに愛着を感じていました。

書く人にいつまでも寄り添える、
そんな道具になる予感。

「丸」を手のひらに乗せる日を待ちきれず、
その場で「大福」とあだ名をつけたことを思い出します。








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